390冊超の英語絵本の紹介。英語学習者、絵本好きの方におすすめです。

レオ・レオニ

絵本作家 レオ・レオニ

主人公は色、動物、昆虫、魚たち。勇気、友情、思いやり、元気、挑戦―。
小さきものが大きなちからを与えてくれる

little blue and little yellow

Little Blue and Little Yellow

あおくんときいろちゃん レオ・レオニ文・絵 藤田 圭雄訳 至光社

主なキャラクター
リトルブルー  リトルイエロー

なかよしの青と黄は緑になった。
主人公は「色」。素朴でシンプルだけど力強い物語のパワーがじわりと伝わってきます。
リトルブルーとリトルイエローは大のなかよし。ある日、リトルイエローの家に行くとだれもいません。リトルブルーはそこらじゅう捜しまわります。そしてやっと見つけた!うれしくてギュッと抱き合ったふたりはグリーンになっちゃった。ところがふたりのパパとママはグリーンはうちの子じゃないって。2人はブルーとイエローに戻れるのか。

レオ・レオニが40代の終わりにして初めて手がけた絵本です。この名作が生まれた場所はなんと列車の中。連れていた2人の孫のために即興で作った物語だそうです。やんちゃ盛りの孫たちはおとなしく座っていてくれません。たまたま持っていたLIFE誌に目を留めたレオおじいちゃん、アイデアがひらめきます。テーブル代わりにブリーフケースを膝に乗せ、ページをちぎって作った丸を並べ語り始めます。青と黄の物語の誕生です。独創的なカタチとストーリーの背景にはこんなエピソードがあったんですね。
興味深いのは、リトルブルーはheを用いて性別を明らかにする一方、リトルイエローについてはheやsheで性別を明記せず一貫してlittle yellowと記していることです。読み手の想像力により、2つの色は多彩で自由な物語を描き出します。原文は簡潔で平易な英語で書かれています。ぜひ原書を味わってみてください。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
Happily they hugged each other and hugged each other until they were green.
青と黄が重なり合って、ついに緑に。緑一色の丸は想像力をかきたてます。

Inch by Inch

Inch by Inch

ひとあし ひとあし なんでもはかれるしゃくとりむしのはなし 
レオ・レオニ文・絵 谷川 俊太郎訳 好学社 

主なキャラクター
シャクトリムシ 鳥たち

はかりものならお任せ。
コマドリの尾の長さを測って窮地を脱したシャクトリムシ。体を曲げて伸ばして、いちにいちにと測ったのはフラミンゴの長い首、オオハシの立派なくちばし、サギのスラリ脚、キジのきれいな尾、小さなハミングバードは全身。ところが美声自慢のナイチンゲールは「歌を測って」とリクエスト。測らなきゃ食べられちゃう。シャクトリムシは一体どうするの?

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
“Measure my song or I’ll eat you for breakfast,” said the nightingale.
ナイチンゲールは歌を測れと無理難題を。

Swimmy

Swimmy (Knopf Children's Paperbacks)

スイミー :ちいさなかしこいさかなのはなし レオ・レオニ文・絵 谷川俊太郎訳 好学社

主なキャラクター
スイミー 小さな赤いサカナたち マグロ

小よく大を制す。
小さな赤いサカナの群れに1匹だけまじった黒いサカナ、それがスイミーです。マグロが群れをすべて飲み込んでしまったときスイミーだけがすばやく逃げました。一人ぼっちで海の生き物と出会いを重ねながら元気にたくましく成長するスイミー。あるとき岩陰に小さな赤いサカナの群れを発見。新しい仲間と力を合わせ大きなサカナに立ち向かっていきます。

絵本の中でスイミーは本当に小さい!体は黒一色で目だけが白いシンプルな絵。でも目の表情、口の開け方、ヒレの形の微妙な線で実に細やかに個性が描かれています。ずっと開いている口が閉じている場面が1箇所あります。きりりとした表情がカッコいい。
勇気、協力、好奇心などスイミーの冒険はいろんなメッセージを投げかけています。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
“But you can’t just lie there,”said Swimmy. “We must THINK of something”
大きなサカナを恐れて岩陰に隠れている仲間に向かってスイミーはこう言います。

Pezzettino

Pezzettino

ペツェッティーノ―じぶんをみつけたぶぶんひんのはなし
レオ・レオニ文・絵 谷川俊太郎訳 好学社

「わたしはあなたの一部ですか」とカケラは問う。
pezzettinoとはイタリア語で「little piece」の意。小さなカケラが自分探しの旅に出る物語です。
駆けるもの、強きもの、泳ぐものたちの元を訪ねカケラは問いかけます。「わたしはあなたの一部ですか」。旅は海へと続き、ついには小さな島にたどり着きました。そこで見つけた答えとは。

色とりどりのlittle pieceのアートワークが強く心に訴えかけてきます。たくさんのピースがカタチも組み合わせも変えながら「ひとり」になる。レオ・レオニの世界はシンプルで奥深いと改めて感じます。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
"How could I possibly run if I had a piece missing?" said the one-who-runs, somewhat surprised.
最初に訪れたのはthe one-who-runs。表紙にもなっています。

Frederick

Frederick

フレデリック ちょっとかわったのねずみのはなし レオ・レオニ文・絵 谷川 俊太郎訳 好学社

主なキャラクター
フレデリック 

働かざるものの大切なお仕事。
牧草地の石垣に住む5匹の野ネズミの一家。冬に備えてせっせと食料を集めています。でもフレデリックだけは働こうとしません。何をしているかといえば日の光や色や言葉を集めています。雪が降り始め、冬の到来です。蓄えた食べ物が乏しくなるといよいよフレデリックの出番です。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面''''
“Close your eyes,”said Frederick, as he climbed on a big stone. “Now I send you the rays of the sun. Do you feel how their golden glow …”
お日さまの暖かさを感じる心が苦しい冬も乗り越えるエネルギー源に。

Fish is fish

Fish Is Fish

さかなはさかな かえるのまねしたさかなのはなし 
レオ・レオニ文・絵  谷川 俊太郎訳 好学社

主なキャラクター
カエル サカナ

井の中のサカナ、大海を夢見る。
池に住むオタマジャクシとサカナは大の仲良し。でもオタマジャクシはカエルに成長して陸に上がってしまいます。やっと戻ってきたカエルは美しい色の鳥や角のある牛や人間の話をサカナに聞かせます。自分も会ってみたい!サカナは思い切りジャンプして池から飛び出します。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
“Frogs are frogs and fish is fish and that’s that!”
オタマジャクシがカエルになるなんて信じないサカナ。業を煮やしたオタマジャクシが言い放ったキツイ一言。

Alexander and the Wind-Up Mouse

Alexander and the Wind-Up Mouse: (Caldecott Honor Book) (Pinwheel Books)

アレクサンダとぜんまいねずみ―ともだちをみつけたねずみのはなし  
レオ・レオニ文・絵 谷川俊太郎訳  好学社

主なキャラクター
アレクサンダ ウィリー

2匹のネズミの友情物語。
アレクサンダの姿を見かけただけで家の人は大騒ぎ。悲鳴を上げるは、ほうきで追いかけ回すは。ただパンくずが欲しいだけなのに...。
ある日、ぜんまい仕掛けのネズミ・ウィリーと出会い、本物のネズミとおもちゃのネズミは仲の良い友だちになります。でも、アレクサンダはみんなに愛されるウィリーがうらやましくてたまりません。自分もぜんまいネズミになりたい!アレクサンダは魔法使いのトカゲに会いに行きます。

せっかく手にした変身のチャンスをウィリーのために使ったアレクサンダ。2匹のネズミの新たな友情が始まります。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
"I want to be ..." Alexander stopped.Then suddenly he said,"Lizard, lizard, could you change Willy into a mouse like me?"
ウィリーの窮地を救うべくアレクサンダが願ったことは。

Six Crows

Six Crows

6わのからす レオ・レオニ文・絵 谷川俊太郎訳  佑学社

主なキャラクター
カラス 農夫 フクロウ

カラス軍団VS農夫の畑バトル。
小麦畑のそばの木にたむろする6羽のカラス。収穫前の小麦を食べられてしまった農夫は畑にかかしを立てます。さあ、カラスはどうする。おとなしく退散する?はずがありません。枯れ葉やら木の皮やらを集め恐ろしげな鳥の凧を作ります。宙を舞う凧を見た農夫は2本の剣を持つ大きなかかしで対抗します。さすがのカラスもあきらめる?どころかもっと大きな凧を作りこれ見よがしに飛ばします。両者の様子を眺めていたフクロウが和解のために乗り出しました。

力で対抗しようとするとさらに大きな力に頼るはめに。私事から国際紛争までいろいろ思い当たります。フクロウの解決策は"Words can do magic."最後に素敵な笑顔に出会えます。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
"It's never too late to talk things over," said the owl.
「もう遅すぎる」と怒り心頭の農夫をフクロウは諭します。

Matthew's Dream

Matthew's Dream

マシューのゆめ―えかきになったねずみのはなし レオ・レオニ文・絵 
谷川俊太郎訳  好学社

主なキャラクター
マシュー ニコレッタ

アートに出会い世界が変わった。
マシューは屋根裏に住むネズミです。両親は一人息子に期待をかけますがマシューにはこれといって将来の夢はありません。ある日、クラスメートと美術館を訪れます。初めて目にする絵画の数々にマシューは目を奪われます。その晩見た奇妙な夢。美術館で出会ったニコレッタと一緒に絵の中を歩いているのです。夢から覚めたマシューはもう以前のマシューではありませんでした。

芸術との出会いによっていままで見ていた世界が一変。愛らしいネズミの夢物語はやさしい語り口でアートの本質に迫り、心からの賛歌を捧げているようです。鮮やかな多色が躍る絵にはいきいきとした歓びがあふれています。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
But then, as if by magic, what Matthew saw began to change.
The shapes hagged each other and the pale colors of the messy junk heap brightened.
うらぶれた屋根裏もアートに触れた目で眺めれば輝き出します。

It's Mine!

It's Mine!

ぼくのだ!わたしのよ!―3びきの けんかずきの かえるの はなし
レオ・レオニ文・絵  谷川俊太郎訳 好学社

主なキャラクター
ミルトン ルパート リディア 

一人占めはケンカの元。
レインボー池の中洲に住む3匹のカエルはいつもケンカばかりしています。「池はぼくのもの」とミルトンが言い張れば、ルパートは「中洲はおれのだ」と言い返します。「空はわたしのものよ」とリディアも負けていません。見かねたヒキガエルが「このままではいけない」と諭します。でもミミズをめぐってまたケンカが始まりました。すると一転にわかに空がかき曇り雷鳴とどろき土砂降りの雨。みるみる池の水かさが増していきます。

危機に直面して初めてわかる仲間のありがたさ。レインボー池の中洲は雨降って地固まったようです。物語はリディアの「It's ours!」の言葉で締めくくられます。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
But they felt better now that they were together; sharing the same fears and hopes.
大雨の中、1つの岩に3匹ひとかたまりになって。

An Extraordinary Egg

An Extraordinary Egg

びっくりたまご―3びきのかえるとへんなにわとりのはなし
レオ・レオニ文・絵 谷川俊太郎訳  好学社

主なキャラクター
ジェシカ ニワトリ

大きな卵から出てきたものは...。
『It's Mine!』と同様に3匹のカエルが登場します。今回はその中のひとりジェシカのほほえましい友情を描いた作品です。
ジェシカは好奇心旺盛な女の子。あちこち歩き回っては「スゴイもの」を持ち帰ります。ある日、真っ白でまんまるの大きな石を見つけます。物知りマリリンによるとニワトリの卵とのこと。生まれたのは鱗のある4本脚の生きものでした。そのニワトリの女の子とジェシカは大の親友になります。

鱗のあるニワトリはおかあさんの元に戻り、その正体が明らかになります。おかあさんはジェシカが出会った中で一番「スゴイいきもの」でした。でもジェシカにはあくまでもlittle chickenとmother chickenにすぎません。最後の場面でカエルたちが無邪気に大笑い。ほのぼのと終わったはずの物語ですが、ちょっと待てよと何やら引っかかるものが...。立ち止まり、考えさせてしまうのがレオ・レオニ作品の魅力なのかもしれません。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
"I got tangled in the weeds, but the chicken saved me."
危機一髪のジェシカを助けてくれたニワトリ。これをきっかけにふたりは親友になりました。

Cornelius

Cornelius (Dragonfly Books)

コーネリアス―たってあるいた わにの はなし レオ・レオニ 絵と文 谷川俊太郎訳 好学社

主なキャラクター
コーネリアス

歩くワニはこんなことも、あんなことも。
コーネリアスは生まれたときからちょっと変わり種のワニ。なにせ卵の殻を破ってスタスタ歩き始めたのですから。2本足で立つから遠くまで見渡すことができます。水中の魚を見下ろすこともできます。でもそんなコーネリアスに他のワニたちは冷ややか。いらだつコーネリアスは住みかを離れます。そして1匹のサルと出会います。2本足で立つワニを前にサルは逆立ちと尻尾ぶら下がりを披露。コーネリアスの好奇心とやる気に火が点きます。二人三脚の特訓が始まりました。

仲間の元に戻ったコーネリアスは習得した技を披露します。でも返ってくるのは相変わらず冷ややかな反応だけ。がっかりして再びサルのところへ向かいかけたコーネリアスが見たものは...。

ありふれた横長の人生をおくるワニから見れば、縦長の世界を軽快に歩むコーネリアスって煙たい存在かもしれません。"So what?"なんて素っ気ない言葉でいつもやる気をくじきます。でも異能の挑戦はいつの間にか仲間の堅いアタマを変えていったようです。レオ・レオニのシンプルな物語は読むほどに実に味わい深いと思わずにいられません。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
"All you need is a lot of hard work and a little help."
サルの手を借りてコーネリアスは逆立ち練習に励みます。

Tillie and the Wall

Tillie and the Wall (Dragonfly Books)

どうするティリー?  レオ・レオニ文・絵  谷川俊太郎訳 あすなろ書房

主なキャラクター
ティリー

壁の向こうに何がある?知りたい、だから乗り越える。
壁はいつもそこにあって、気に留めるネズミはいませんでした。ただひとりティリーを除いては。壁の向こうはどんなだろう。見たこともない動物や植物がいるのかしら。ティリーの好奇心はふくらんでいきます。友だちと協力してよじ登ろうとします。穴を開けようとがんばりました。壁伝いに延々と歩きました。でも、どうしても壁を越えることはできません。
ある日、地面にもぐるミミズを見てハッとひらめきます。「これだ!」。掘って掘って、ついにティリーは向こう側へたどり着きました。

ティリーの行動力が壁に隔てられていた2つの世界を結びつけました。小さな勇気が開けた風穴に自由で心地よい風が吹き抜けていきます。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
"We must see the other side," she told her friends. "Let's us try to climb." They tried, but as they climbed, the wall seemed higher and higher.
一番年下のティリーの挑戦は小さなサカナのスイミー を思い出させます。

A Busy Year

A Busy Year

いろいろ1ねん レオ・レオニ作  谷川俊太郎訳 あすなろ書房

主なキャラクター
ウッディ ウィリー ウィニー

めぐる季節の中でノッポとチビの友情物語。
ウィリーとウィニーは双子のネズミ。雪が降る1月1日に木のウッディと出会い友だちになります。
2匹は毎月ウッディの元を訪れるようになります。雨の3月を経て芽ぶきの4月。5月になって美しい花を咲かせたウッディ。双子と楽しいおしゃべりがはずみます。夏火事で危機一髪のウッディを放水で救ったこともありました。
ずっと同じ場所にたたずみ季節の歩みに合わせて姿を変えるウッディ。その周りで元気に遊び語らうウィリーとウィニー。クリスマスには双子から素敵な贈り物が届きました。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
They hung a note from her back. It said:"Going to the shore. Good bye, Woody!"
バカンスに出かける双子は眠っているウッディを起こさないようにメモを残します。

A Color of His Own

A Color of His Own

じぶんだけのいろ―いろいろさがしたカメレオンのはなし レオ・レオニ 文と絵 
谷川俊太郎訳 好学社

主なキャラクター
カメレオン

自分の色はいったい何色?
オウムといえば緑色。金魚といえば赤色。ゾウはネズミ色で、ブタはピンク。いきものには、それぞれ独自の色があります。ところがカメレオンには当てはまりません。だって周りの環境に合わせて体の色が変わってしまうのですから。葉っぱの上ならきっと緑色が自分の色(a color of my own)になるはず。こう考えたカメレオンですが、秋になると緑の葉っぱは黄色く、さらに赤く色づきます。長く暗い冬を迎え、闇に閉ざされたかのように体はダークに...。そして春になりました。カメレオンは1匹のカメレオンに出会います。それから、ふたりはいつもいっしょ。いつも同じ色で互いに寄り添います。

ストーリーは「And they lived happily ever after.」のハッピーエンド。明るくポップなラストシーンが微笑みを誘います。レオ・レオニのやわらかな色使いがカメレオンの哀しみや喜びをやさしく包み込んでいるかのようです。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
And on the tiger they are striped like tigers.
トラの尻尾の上ではシマシマカメレオンのできあがり。


Leo Lionniレオ・レオニ)PROFILE
1910年~1999年/オランダ・アムステルダム生まれ。1939年、アメリカ・フィラデルフィアへ移住。アートディレクター,イラストレーターとして活躍。1959年に『Little Blue and Little Yellow』で絵本作家デビュー。『Inch by Inch』『Swimmy』『Frederick』『Alexander and the Wind-Up Mouse』でコルデコット賞オナー賞受賞。

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