390冊超の英語絵本の紹介。英語学習者、絵本好きの方におすすめです。

マーガレット・ワイズ・ブラウン

絵本作家 マーガレット・ワイズ・ブラウン

おやすみ前の子ども部屋で、今夜もマーガレット・W・ブラウンの絵本の出番です。
心地良いリズムの物語が子どもたちを夢の国へやさしく誘います。

The RUNAWAY BUNNY

The Runaway Bunny

ぼくにげちゃうよ マーガレット・ワイズ・ブラウン文 クレメント・ハード絵
岩田みみ訳 ほるぷ出版

主なキャラクター
ウサギ 母さんウサギ

脱兎のウサくん、走る走る。追っかけ母さん、どこまでもどこまでも。
ウサギが母さんのそばから駈け出します。あとを追いかける母さんウサギ
魚になったり岩になったり花になったり、子ウサギは変身作戦でスルリスルリ。それなら母さんだって漁師になり山に登り庭師になって見つけるよ。
空想世界を自由に駆け回って母と子の追いかけっこが続きます。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
"If you go flying on a flying trapeze," said his mother, "I will be a tightrope walker, and I will walk across the air to you."
追いかけっこの舞台はサーカス。子ウサギは空中ブランコ、母さんは綱渡りです。

 

GOODNIGHT MOON

Goodnight Moon 60th Anniversary Edition

おやすみなさい おつきさま マーガレット・ワイズ・ブラウン文 クレメント・ハード絵  
せたていじ訳 評論社

やすらかな眠りに誘うやさしい「Goodnight」。
初版は1947年。おやすみ前の読み聞かせ絵本として読み継がれてきたロングセラーです。
ウサギが眠る前に電話、赤い風船、絵などに順番に「おやすみ」のごあいさつ。
Goodnightのリズミカルな繰り返し。kittensとmittens、clocksとsocks、houseとmouseのようなライム(押韻)の心地よさ。 モノクロとカラーページが交互になった構成。緑色の部屋の中は徐々に暗くなり、最後にGoodnight noises everywhereと眠りに誘います。

本書と同じコンビによる『THE RUNAWAY BUNNY』の一場面がさりげなく絵の中に登場する遊び心ものぞかせています。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
The cow jumping over the moon
And there were three little bears sitting on chairs
壁にかかった絵はマザーグースのHEY DIDDLE,DIDDLEでおなじみの「月をとびこえるウシ」。bearsと chairsがライムになっています。

WAIT TILL THE MOON IS FULL

Wait Till the Moon Is Full

まんげつのよるまでまちなさい マーガレット・ワイズ・ブラウン文  ガース・ウイリアムズ絵 
まつおか きょうこ訳 ペンギン社

主なキャラクター
アライグマの坊や アライグマの母さん

満月の森であれもしたい、これもしたい。
アライグマの坊やは夜の世界に興味しんしん。フクロウってどんなかな、暗闇ってどんなかな。でも夜のお出かけは母さんが許してくれません。いつも「満月までお待ちなさい」が口癖です。坊やは待ちどおしくてたまりません。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
"How big is the night?" asked the little raccoon.
"Very big," said his mother.
"How big is Big?" asked the little raccoon.
"Wait," said his mother. "Wait till the moon is full."
親子のやりとりがとっても微笑ましい。母さんはクッキー生地を伸ばしたり洗濯板で洗濯したりミシンをかけたり。ガース・ウイリアムズのイラストが愛らしい!

HOME FOR A BUNNY

Home for a Bunny (Little Golden Book)

HOME FOR A BUNNY マーガレット・ワイズ・ブラウン文  ガース・ウイリアムズ絵 

主なキャラクター
ウサギ

ウサギのおうち探し。
待ちわびた春がやってきました。森の動物も木々も大喜びです。一匹のウサギが姿を現しました。おうちを探しにきたのです。コマドリやカエルの住みかは木の上や池の中。ウサギには不向きです。ウッドチャックの巣穴は入るのを断られてしまいました。自分に合ったおうちをあちこち探しているうちに、一匹のウサギに出会います。

マーガレット・ワイズ・ブラウンが綴る軽快なリズムのって、ウサギは森を駆けまわります。ガース・ウイリアムズの挿絵は柔らかな毛の触感を感じさせるような繊細さ。主人公は茶色と白の体毛で、最後に登場するのは白ウサギです。どうやらウサギくん、ぴったりのおうちを見つけたようです。それに、パートナーも。春ですね。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
"Spring, Spring, Spring!"
sang the frog.
"Spring!" said the groundhog.
「春がきた!」ってカエルもウッドチャックもうれしそう。

BIG RED BARN

Big Red Barn Board Book (rpkg)

おおきなあかいなや マーガレット・ワイズ・ブラウン文  フェリシア・ボンド絵
えくに かおり訳 偕成社

主なキャラクター
納屋に住む動物たち

大きな赤い納屋に暮らす動物ファミリー。
牧草地にたつ赤い大きな納屋。そこにはブタ、ウマ、ヒツジ、ロバ、ウシ、ヤギ、イヌ、ガチョウ、オンドリとメンドリが仲良く暮らしています。日の出から夜まで、動物たちののどかな生活ぶりがかわいい絵で描かれています。Cock-a-doodle-dooooo!なんてオンドリの鳴き声を元気にまねしてみましょう。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
The sheep and the donkey,
the geese and the goats,
Were making funny noises
Down in thier throats.
にぎやかな鳴き声の合唱が聞こえてきそうです。

THE LITTLE ISLAND

The Little Island (Dell Picture Yearling)

ちいさな島  ゴールデン・マクドナルド文  レナード・ワイスガード絵 
谷川俊太郎訳  童話館出版

主なキャラクター
小さな島

自然と生命が息づく小さな島の物語。
海にポツンと浮かぶ小さな島のお話です。起伏に富んだ展開があるわけではありません。小さな島とそこに息づく豊かな生命の営みを季節の移り変わりとともに淡々と描いています。穏やかな日常はときに闖入者を迎えることも。ボートに乗った子ネコがやってきました。好奇心にあふれ元気いっぱいの子ネコです。小さな島の秘密を聞かされ驚きます。

マーガレット・ワイズ・ブラウンの文章は平易で簡潔、なんとも読み心地がいいのです。言葉の繰り返しやライムを効果的に使い、すっと物語に引き込みます。大海の孤島ではあるけれど海の底では世界とつながっているという小さな島の自負にハッと胸をつかれました。ブルーとグリーンを基調にしたレナード・ワイスガードの絵から小さな島の存在感が静かに伝わってきます。1947年にコルデコット賞を受賞した作品です。なお邦題の作者名ゴールデン・マクドナルドはブラウンのペンネームです。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
And it was good to be a little Island. A part of the world and a world of its own all surrounded by the bright blue sea.
物語を締めくくる言葉です。海の明るい青が印象に残ります。

The Golden Egg Book

The Golden Egg Book (Big Little Golden Book)

きんのたまごのほん マーガレット・ワイズ・ブラウン文  レナード・ワイスガード絵 
わたなべしげお訳 童話館出版

主なキャラクター
ウサギ 

ウサギが出会った卵の正体は。
ひとりぼっちの小さなウサギが卵を見つけました。中でなにか動いているような音が聞こえてきます。一体なにがいるんだろう。ウサギはあれこれ想像します。そして揺すってみます。足で押してみます。ピョンと上に乗っかりました。卵を割ろうとするけれど小さなウサギでは割ることができません。そのうち眠くなってきました。居眠りする間に卵の殻を破って出てきたものは...。

好奇心いっぱいのウサギの仕草が微笑ましく笑いを誘います。それが下敷きとなって後半もニッコリほのぼの。卵を題材にしているのでイラストにもひと工夫。卵型の白い楕円の中で物語が展開していきます。その周囲を色とりどりの草花が彩ります。リズミカルで上質なユーモアが漂うブラウンの文章とワイスガードの美しい挿絵が仕立てた極上の絵本です。ウサギと卵といえばイースター(復活祭)の定番ですが、イースターの絵本と限定せずに楽しみたいですね。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
He climbed a tree and threw nuts at it.
ドングリ攻撃じゃ卵はびくともしません。

THE NOISY BOOK

noisy book.jpg

きこえる きこえる マーガレット・ワイズ・ブラウン文  レナード・ワイズガード絵 
よしがみきょうた訳 小峰書店

主なキャラクター
マフィン

聞こえてくるのはどんな音?
小犬のマフィンを主人公に「音」を描いた絵本です。目にゴミが入ったマフィンは獣医さんで目を
包帯で覆われます。何も見ることはできないけれど、いろんな音が聞こえてきます。
TICK TOCK TICK TOCK(時計) SISSS SISSSSSSSS(ラジエーター)
SNIP SNAP SNIP SNAP(ハサミ) TING A LING A LING(電話)
GRRRRRR GRRRRRR(自分のおなかが鳴る音)

通りに出ると聞こえてきたのは大きな音。
Bang bang bang(ハンマーで打つ音) Awuurra awuurra(車のクラクション)
Clop clop Clop clop(馬のひづめ) Bow wow wow(小犬の咆え声)

耳を澄ませばこんな音も。
Bzzzzzz bzzzzzz(蜂の羽音) Chirp chirp(鳥のさえずり) Meoww meoww(猫の鳴き声)
Patter patter patter patter(人の足音)

あれ、かすかな音が聞こえてきます。いったい、なんだろう。それはね...。

たくさんの擬音が響き合いながら、いつの間にかお話に引き込まれます。作者のマーガレット・ワイズ・ブラウンと挿絵のレナード・ワイズガードは『THE LITTLE ISLAND』や『The Golden Egg Book』でもコンビを組んでいますが、この作品のワイズガードはかなり印象が違います。赤、青、黄のメリハリのあるイラストが実にモダンでポップ。黒と白を絶妙に配した画面構成で「音」の世界を効果的に表現しています。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
Then he heard the biggest noise on the street
通りに響くけたたましい音の正体は...。

THE IMPORTANT BOOK

The Important Book

たいせつなこと  マーガレット・ワイズ・ブラウン文  レナード・ワイスガード絵 
うちだややこ訳 フレーベル館

たいせつなことは、とてもシンプル。
「The important thing about~」(たいせつなことは~)なんて言われると、身構えていまいそうです。でもそれが、スプーンだったりリンゴだったり。花や草や空のたいせつなことって何でしょう。
スプーンならそれで食べること、リンゴは丸いこと。それがたいせつ。とてもシンプルです。

身の回りのありふれたものに目を留めて、立ち止まり、あらためて考えてみる。軽やかに語りかけるマーガレット・ワイズ・ブラウンのことばは、すうっと心に溶け込んでいきます。やさしい語り口に誘われてほのぼの気分にひたっていると、ふいに作者の視線は読者に向けられます。「たいせつなことはね」と、真正面から放たれた直球に一瞬たじろいで...その深い懐に抱きしめられるのです。

簡潔にして明快。ブラウンの文章の持ち味が、挿絵とレイアウトの妙で存分に活かされています。カラーとモノクロを交互に配したページ構成。文字の書体と大きさ、改行の工夫から生まれる独特のリズム感。「The important thing about~」の語りかけがずっと心に残ります。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
The important thing about GLASS is that you can see through it
うっかり見落としそうですが、トビラにはさりげなくコップの記述が。見返しにもコオロギが。


Margaret Wise Brown マーガレット・ワイズ・ブラウン)PROFILE
1910年~1952年/アメリカ・ニューヨーク州生まれ。ヴァージニア州のホリンズ・カレッジ大学卒業後、教師の傍ら児童書の執筆活動も始める。37年に処女作『When the Wind Blew』が出版される。その後、児童書の編集者として働きながら作品を発表。42才の時にフランス旅行中に病気で急逝した。生涯で100冊以上の作品を残した。

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