390冊超の英語絵本の紹介。英語学習者、絵本好きの方におすすめです。

いぶし銀の輝き

いぶし銀の輝き

Grandfather's Journey

Grandfather's Journey

おじいさんの旅  アレン・セイ文・絵  大島英美訳 ほるぷ出版

主なキャラクター
おじいさん

祖父が愛した2つの国と家族の歴史。
真っすぐ前を見据えるまなざしの数々が強く心に残ります。
著者のアレン・セイが祖父をモデルに描いた絵本です。若者は世界を見ようと太平洋を渡ります。ダボダボのコートを着て蒸気船のデッキに立つ姿。アメリカの広大な自然の中で1人たたずむ青年。初恋の人を妻に迎え、ボートに乗る若夫婦。娘が生まれた幸せな3人家族。人物は年を重ね新しい家族が加わり、背景は異国から日本へと場所を変えていきます。

水彩画のような淡い色調の絵と短い文が祖父の人生と家族の歴史を淡々と描いています。日本とアメリカに暮らし、2つの国を愛した祖父。孫である著者も横浜に生まれ16才で渡米し2つの文化を背負って生きています。人物の静かなたたずまいが内なる想いを語りかけているようです。1994年のコルデコット賞受賞作品です。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
The last time I saw him, my grandfather said that he longed to see California one more time. He never did.
和服姿の白髪の祖父に少年の著者が寄り添います。

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The Old Woman Who Named Things

The Old Woman Who Named Things

名前をつけるおばあさん  シンシア・ライラント文  キャスリン・ブラウン絵  
まついたかえ訳 新樹社

主なキャラクター
おばあさん

名付けおばあさんと名無しの子犬の物語。
友だちはみな天国に召され、おばあさんには親しく名前を呼ぶ相手がいなくなってしまいました。そこで長年生活を共にしてきた愛するモノに名前を付けることにします。住んでる家はフランクリン、毎夜眠るベッドはロクサーヌ、ゆったり腰かけるイスにはフレッドと名付けました。外出に欠かせない愛車はべツィーです。
ある日どこからともなく子犬がやってきました。おばあさんを見て尻尾を振る子犬。可愛い闖入者はおばあさんの平穏な暮らしに変化をもたらします。
物言わぬモノからは得られないぬくもりがさざ波のようにおばあさんに伝わっていきます。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
Since it had no name, the old woman didn't have to worry about outliving it, and she thought herself pretty clever in this.
先立たれるのはもうたくさん。何度も出てくるoutlive(~より長生きする)という言葉におばあさんの気持ちが凝縮されています。

SONG AND DANCE MAN

Song and Dance Man (Dragonfly Books)

SONG AND DANCE MAN  KAREN ACKERMAN文 STEPHEN GAMMELL絵

主なキャラクター
おじいちゃん

おじいちゃんは屋根裏部屋のスター。
若い頃はボードビルの舞台で歌い踊っていたおじいちゃん。訪ねてきた3人の幼い孫を前に得意の芸を披露します。
屋根裏部屋をステージに軽やかにタップダンスのステップを踏み、歌います。帽子やステッキを巧みに操り、孫たちから拍手喝采を浴びるおじいちゃんは誇らしげでかっこいい。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
Inside are his shoes with the silver, half-moon taps on the toes and heels, bowler hats and top hats, and vests with stripes and matching bow ties.
屋根裏のトランクに収められた小道具の数々。身につければアッという間にあの頃にタイムスリップします。

OLD HENRY

Old Henry

OLD HENRY  JOAN W. BLOS文 STEPHEN GAMMELL絵

主なキャラクター
ヘンリー

おれ流ヘンリーのご近所バトル。
街の景観を乱すうらぶれた一軒家がありました。そこにヘンリーという男が引っ越してきます。これであの家もきれいになると近所の人々は見守りますがいつまでたっても家はうらぶれたまま、庭は荒れ放題です。業を煮やした隣人たちの苦言にもヘンリーは一向にお構いなしです。歩み寄ろうとする心づかいをにべもなく突っぱね、とうとう家を出ていってしまいます。
不思議なもので離れてみるとお互いが懐かしく思い出されます。街の人々は自分たちのかたくなさを反省し、ヘンリーは彼らに会いたくなります。

同質の集まりにポンと入り込んだ異分子ヘンリー。異なる文化を生きる相手といかに協調していくか。決して明るくも楽しくもないお話ですが、淡い色使いのあたたかい絵がメルヘン調の世界を創り出しています。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
His lilies bloomed; his phlox grew well. They picked his apples as they fell. They picked his apples and now and then someone would ask,"Remember when...?"
ヘンリーが去った家で庭の花々は咲き、リンゴは実をつけ、人々は集います。

BADGER'S PARTING GIFTS

Badger's Parting Gifts

わすれられないおくりもの スーザン・バーレイ文・絵  小川仁央訳 評論社

主なキャラクター
アナグマ モグラ カエル キツネ ウサギ

アナグマが残したかけがえのない贈り物。
森の古老アナグマが亡くなりました。「Gone down the Long Tunnel. Bye Bye, Badger」という手紙を残して。動物たちは深い悲しみに沈み、アナグマと過ごした日々に思いを馳せます。
モグラは紙切り細工を教えてもらいました。カエルは一緒にスケートを、キツネはネクタイの結び方を、ウサギの母さんは手作りクッキーを教わりました。アナグマが与えてくれた特別な贈り物。一人ひとりの心の中にアナグマはいつまでも生き続けています。

共に過ごした時間こそ宝もの。大切な存在は彼方にあっても生きる力を与えてくれます。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
"Starting with the wide end of the tie, it's right over left, once around to the back, up, then down through the crossover and, holding the back of the tie, push the knot up to the neck."
キツネにネクタイの締め方を教えている場面です。こうして、こうやって、ほら、なんて声が聞こえてきそうです。

The Hello, Goodbye Window

The Hello, Goodbye Window (Boston Globe-Horn Book Honors (Awards))

こんにちは さようならのまど ノートン・ジャスター文  クリス・ラシュカ 絵
 石津ちひろ訳  BL出版

主なキャラクター
女の子 おじいちゃん おばあちゃん

じいちゃんばあちゃんと孫娘の至福のひととき。
おじいちゃんちに行くときはまず台所の窓に駆け寄るの。指でガラスをコンコン、さっと頭を下げてかくれちゃう。顔をガラスにくっつけて驚かせたりも。おじいちゃんたちが先に気づくと、ヘンな顔したりいないいないばあしてわたしを笑わせる。
楽しい時間はいつも台所の窓から始まる。お迎えが来ておうちに帰るときは、台所の窓に並ぶおじいちゃんとおばあちゃんにさようなら。台所の窓はこんにちはとさようならの窓。

祖父母と幼い孫娘がいっしょに過ごすひととき。何気ない日常のひとコマが宝物のようにきらきら輝いています。
クリス・ラシュカの絵が元気いっぱいはじけてます。まるで幼子が思いのままに絵心を遊ばせているような楽しさ。画用紙にぐるぐるクレヨンを走らせたり塗りつぶしたりした遠い昔を思い出させます。2006年のコルデコット賞受賞作品です。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
Just before I go up to bed, Nanna turns off all the lights and we stand by the window and say good night to the stars.
お泊りの晩はおばあちゃんと夜空の星におやすみなさい。

Possum Magic

Possum Magic (Voyager Books)

ポスおばあちゃんのまほう メム・フォックス文  ジュリー・ヴィヴァス絵  加島葵訳 朔北社

主なキャラクター
ポスばあちゃん ハッシュ

秘薬を求めてオーストラリア珍味道中。
フクロネズミのポスばあちゃんは魔法使い。孫娘のハッシュに魔法をかけて透明にしました。おかげでハッシュは思う存分に冒険ができます。ところが元の姿に戻そうとしてもその方法がわかりません。なんとか思い出したのが「人間の食べ物」が効くこと。ふたりはその食べ物を探してオーストラリア中を旅します。
アデレードではアンザックビスケット、メルボルンではモルネーとミンティー、ブリスベンではパンプキンスコーン、ダーウィンではベジマイトサンド。あっ、尻尾が見えた!次はパースでパブロバをパクリ。体と足が現れた!最後はタスマニアのホバートで頭を取り戻さなくちゃ。

原題は『Possum Magic』。ポッサム(フクロネズミ)という動物を本書で初めて知りました。作者のメム・フォックスはオーストラリア在住で、身近にいるポッサムを主人公にしたそうです。ウォンバット、エミュ、コアラ、カンガルーなどおなじみの動物も登場。一方、次々に名前が挙がるオーストラリアの食べ物は聞きなれないものばかりです。オーストラリア尽くしの絵本は国内では絶大な人気を誇り、ミリオンセラーを記録しています。ジュリー・ヴィヴァスのイラストが淡い色彩で詩情豊かな物語に仕立てています。鼻メガネのポスばあちゃんがとってもキュートです。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
Grandma Poss held her breath - and waited.
"It's worked! It's worked!" she cried.
ホバートで食べたのはラミントン(チョコレートケーキ)。見事に魔法が解けて、頭から尻尾まで丸ごとハッシュの完成です。

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Mr. Jordan in the Park

MR. JORDAN IN THE PARK

おじいちゃんのこうえん ローラ・ジェーン・コーツ 文と絵  のぎさおり訳  新世研

主なキャラクター
ジョーダンさん

公園が見守るジョーダンさんの人生。
杖をつきながらジョーダンさんが向かう先は公園です。乳母車に乗った赤ん坊の頃から通い続けている場所です。母と一緒に鳥に餌をやったり、父と噴水に舟を浮かべたり。仲間と自転車競走や凧上げ、野球に興じました。恋人をのせてボートを漕ぎ、月明かりの下を散策しました。結婚後は、妻子とともに楽しい時間を過ごしました。公園のベンチには、杖をつき白髪のジョーダンさんの姿が、ほら今日も。

淡い色調のイラストと簡素な文章が綴るジョーダンさんの人生。流れゆく歳月のなかで、公園は
いつも変わらずそこにあります。ゆったり穏やかな時の歩みがひたひたと胸に迫ります。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
Mr. Jordan loves to go to the park.
All his life it has been his favorite place.
公園の入口をゆっくりと通るジョーダンさん。ここからジョーダンさんの物語が始まります。

A Sick Day for Amos McGee

A Sick Day for Amos McGee

エイモスさんがかぜをひくと フィリップ・C・ ステッド 文  エリン・E・ステッド 絵
青山南訳 光村教育図書

主なキャラクター
エイモスさん

動物園のエイモスさんとおともだち
エイモスさんの1日は目覚ましの音で始まります。パジャマから飼育員の制服に着替え、オートミールとお茶で朝食。5番バスに乗って動物園へ向かいます。仕事の合間に時間を見つけては動物のおともだちの相手をするのが日課です。そんなある日、風邪をひいて出勤できなくなりました。心配したおともだちの面々は5番バスに乗ってエイモスさんの家へ向かいます。

背中が丸くなったエイモスさんは「おじいさん」といった風貌です。生活は規則正しく、おともだちとの交流は相手のペースに合わせてゆったりおおらか。熟考型のゾウとはチェスでじっくり対戦します。駆けっこはいつもカメが先にゴールイン。エイモスさんの人柄が醸し出す妙味が、おともだちの輪としっくり融け合います。
色味を抑えたやわらかなタッチのイラストがほのぼの。ステッド夫妻による絵本は2011年のコルデコット賞に選ばれました。イラストを手がけた妻エリンはデビュー作での受賞となりました。

ぴっくあっぷ名シーン迷場面
"Hooray! My good friends are here!"
ともだちがエイモスさんちに勢ぞろい。

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